ニュージーランドの政体は国王を国家元首とする立憲君主制です。ニュージーランド国王は連合王国国王、つまり英国王と同一人物ですが、王位は独立した存在とされます。国王はニュージーランド政府の助言に基づきニュージーランド総督を任命し、国王の職務を代行させます。行政府の長は首相です。議会による選出に基づき、総選挙で最も多くの議席を獲得した政党の党首が選出され、ニュージーランド総督が任命します。
議会は一院制で、パーラメントと呼ばれます。定数は122議席、任期は3年。かつては小選挙区制を採用していましたが、現在は小選挙区比例代表併用制を採用しています]。投票者は小選挙区票と政党票の計2票を投じます。投票は18歳以上のニュージーランド国籍保有者と同国の永住権保有者により行われます。
ニュージーランドは、女性の政治的権利を早くから保障してきたことで知られています。1893年に世界で初めて女性参政権を実現させました。2005年3月には女性が初めて議会議長に任命され、2006年8月までの間二人の国家元首(国王、総督)と三権の長(議会議長、首相、主席判事)すべてが女性で占められたこともありました。ニュージーランドは、英国同様に成文憲法を持ちませんが、1986年建国法が国の基本法となっています。
南島には人口10万以上の都市が2つあるとか。ひとつはクライストチャーチで、もうひとつは東海岸のダニーデンだそうです。クライストチャーチは数年前の地震で日本人も多く犠牲になったので我々にも馴染があるでしょう。
ダニーデンは、ニュージーランド南島オタゴ地方に所在する、人口ではニュージーランドで5番目、南島で2番目の大きな都市です。オタゴ大学のある街として学園都市として有名だとか。
1848年にスコットランド自由教会からの移民たちにより開拓されゲール語でエディンバラを意味するダニーデンと名付けられたと云います。現在でも「南のエディンバラ」と言われるほどスコットランド文化を色濃く残す街として知らているそうです。
1861年にダニーデン近郊ガブリエル渓谷で金脈が見つかりゴールドラッシュが起きたとか。アイルランド、フランス、ドイツ、イタリア、中国など、世界各地からの採掘者が訪れ、ダニーデンの人口は増加し、産業物流拠点として栄えたと云います。ニュージーランド銀行はダニーデンに拠点を構え、世界各地への送金業務を担当するなど、金脈の発見はニュージーランドの経済に繁栄をもたらしたそうです。およそ10年でゴールドラッシュは終焉するも、経済的繁栄によりダニーデン市内にはビクトリア様式、エドワード様式の建物が数多く建造され繁栄の歴史は現在でも市内各所で見ることができると云います。
冷凍食肉の技術を開発し、1882年にチャーマーズ港からイングランドへ向け輸出事業を開始したそうです。その後、冷凍食肉はオセアニア各国、南アメリカ各国へも輸出されダニーデンの経済およびニュージーランドの産業を成長させることになりました。現在の町並みはスコットランドの面影を多く残しています。